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【ナットク!Q&A】

各地で増えるデモ 過剰な監視に批判も

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 東京電力福島第一原発事故の後、反原発・脱原発を訴えるデモが各地で行われている。これまでと違うのは、若者や親子連れなど、初めて参加する人たちも多いことだ。しかし、一部のデモでは主催関係者や参加者が逮捕される事態も起きている。表現の自由は、憲法で保障された国民の権利のはず。なぜデモで逮捕者が出たり、警察官が規制したりするのか。

 Q そもそも「デモ」って何の略?

 A 「デモンストレーション」の略だ。日本語では「示威(じい)行動」と少し堅苦しく訳されている。気勢を上げたり、威力を人に示したりすることという意味だ。

 Q やってみたいときは、どうすればいいの?

 A 東京都の公安条例ではデモは「集団示威運動」とされ、都公安委員会の許可が必要だ。警察署が公安委の窓口となっていて、デモをする七十二時間前までに、出発地点を管轄する警察署に申請書を出す。都内だと、申請書に書くのは主催者の住所、氏名、デモの目的、開催日時、ルート、参加人数など。道路使用許可は不要だが公園などを使うときは、施設によっては個別に使用申請が必要になる。

 Q 都公安条例とは?

 A 正式名は「集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例」。一九五〇年七月に制定された。施行当日に、日雇い労働者の輪番制に反対した十三人が無許可集会容疑で逮捕された。

 同様の条例は終戦間もない四八年、福井市で「災害時公安維持に関する条例」ができたのが最初とされている。福井地震の直後で、当時の占領軍が、共産主義者が混乱に乗じて人々をあおるような言動をするのを恐れ、制定を働き掛けたようだ。その後公安条例は首都圏など二十五都県と、宇都宮、大阪、神戸など三十四市でつくられた。 

横浜で開かれた脱原発世界会議でデモ行進する参加者ら=1月14日、横浜市神奈川区で

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 Q 条例ができた時代とはデモの内容も変わったはず。大勢の警察官がついて歩く必要はないのでは?

 A 公安委は、やむを得ない場合のルートや日時の変更など「必要な条件」を付けることができる。隊列の数や形も条件で、一つの固まりはおおむね四列、二百五十人にされる。デモについて歩く警察官は交通整理のほか、こうした条件を守り、周囲に迷惑を掛けていないか「監視」している。昨年九月の東京・新宿の反原発デモでは警察官に体をぶつけたなどの疑いで参加者が逮捕された。ただ、表現の自由は基本的な人権の中でも重要とされる権利なので、警察当局の反応は「過剰」という批判も出ている。

 Q デモは増えてるよね。

 A 条例では明らかな危険がない限りは許可しなければならず、昨年、都内で不許可になった例はない。都公安委への警視庁の報告では、昨年、都内で受理されたデモや集会の申請は九百四十三件で、前年より六十六件増えた。

 

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