車中に乳幼児を残して買い物に行き、戻ってみると子どもは熱中症にかかり、意識がない−。暑い季節になると、時折、こんな痛ましい事故が起きる。
炎天下の車内がいかに危険かを示すデータが、環境省の熱中症のマニュアルの中に記載されている。
車の外の気温が二五〜二七度の時に、車の窓を閉め切った場合、車内の温度は五〇度になった。一時間後に五八度、二時間後には六二度に。大人がこの車内にいると体温は三六度くらいから一時間で三八度に上がった。中には三九度近くなった人もいた、という。
環境省は「炎天下の車の中は灼熱(しゃくねつ)地獄。子どもを残しておくのは短時間でも非常に危険」と注意を呼びかけている。
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