平和の俳句 2021夏

 本紙は今年も、読者の皆さまの「平和の俳句」を募集します。今年の一句をお寄せください。

 「平和の俳句」は、戦後70年の2015年から3年間は毎日、18年からは夏に掲載しています。今年は3月にも「東日本大震災10年」として作品を募集、掲載しました。今夏の入選句は、9月中に特集面に掲載します。

 選者は「平和の俳句」を俳人の故金子兜太(とうた)さんとともに発案し、当初からともに選に当たってきた作家のいとうせいこうさん(60)、そして金子さんから後を託された俳人の黒田杏子(ももこ)さん(82)のお2人です。

 「平和」を自由な発想で詠んでください。お待ちしています。

 はがきの方は、裏面に一句を記入。同じ面に住所、氏名(振り仮名)、電話番号、年齢、職業を明記し、〒100 8525 東京新聞文化芸能部「平和の俳句」係へ。投稿は未発表の自作の句に限り、季語のない句も受け付けます。ペンネーム不可。締め切りは2021年7月10 日(必着)。よろしければ背景にある体験、込めた思いなどをお書き添えください。

平和の俳句とは

 「平和の俳句」は“軽やかな平和運動”として戦後70年の2015年1月1日に掲載が始まり、17年末まで続きました。きっかけは14年の終戦記念日に掲載した俳人の金子兜太(とうた)さん(18年2月に死去、享年98歳)と、いとうせいこうさんの対談でした。

 当時<梅雨空に「九条守れ」の女性デモ>という俳句が、さいたま市の公民館の月報に掲載を拒否された「九条俳句」問題を、2人は戦前の新興俳句運動に対する弾圧事件に重ねました。戦争に向かう時代の空気に抗(あらが)おうと呼び掛けたのが「平和の俳句」でした。(「九条俳句」は市の違法性を認める判決が確定後、市教育長が作者に謝罪し、19年2月に掲載された)

 3年間の応募総数は13万1288句。選者は金子さん、いとうさんの2人で始まり、金子さんが体調を崩して退いた17年8月以降は、黒田杏子さんが後を継ぎました。連載終了後も再開を望む声をいただき、18年からは毎年夏の特集として復活しています。

選者のメッセージ

いとうせいこうさん

【いとうせいこうさん】 今年も平和の俳句の季節です。むろん平和を考えることは四季を超えた行為ですから、あらゆる時間を自由に詠みこんでください。これは言葉のデモです。

<いとう・せいこう> 1961年、東京都葛飾区生まれ。早稲田大卒業後、出版社の編集を経て音楽、舞台、テレビなどマルチに活躍。88年に小説『ノーライフキング』で作家デビュー。99年、『ボタニカル・ライフ』で講談社エッセイ賞。2013年、東日本大震災をモチーフにした『想像ラジオ』で野間文芸新人賞。他に『小説禁止令に賛同する』『「国境なき医師団」になろう!』等著書多数。本紙で、エッセー「日日是植物」(毎月1回)連載中。


黒田杏子さん

【黒田杏子さん】 今年こそ。今こそ「平和の俳句」。思いをこめてご自由に存分に。何句でもどうぞ。気合を入れて、しっかりと選句させていただきます。お待ちしております。

<くろだ・ももこ> 俳人、エッセイスト。1938年、東京都生まれ。俳誌『藍生(あおい)』主宰。東京女子大在学中、山口青邨(せいそん)に師事 。広告代理店「博報堂」で『広告』編集長を務めた。句集に『日光月光』(蛇笏賞)、『木の椅子』(現代俳句女流賞、俳人協会新人賞)、『銀河山河』など。金子兜太さんと50年近い交流があった。金子さんの没後に創刊した雑誌『兜太 TOTA』で編集主幹を務める。