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【第90回全国高校野球選手権大会(2008)・群馬】

<熱球譜>ぼやける目で奮闘 健大高崎3年 倉持義也選手

2008年7月13日

左目が完治しないまま、打席に立つ倉持選手

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 左目は焦点を結ばず、ぼやけていた。大会直前の六月二十九日、犠打の練習中、左目に自打球を当てた。診察した群馬大の医師からは「大会に出るのは難しい」と宣告された。強い薬の影響で左目はぼやけた状態のまま。3週間ほどたてば、左目は約8割の確率で完治すると言われていたが、大会中はずっと正確に距離感をつかめず、もどかしかった。

 3人兄弟の末っ子。兄・雄太さん(22)は野球部の創部に力を尽くし、初代主将を務めた。姉・美沙さん(20)も同部のマネジャーだった。

 「どうしても家族を甲子園に連れて行きたい」−。この思いを胸に、初戦に続きこの日もグラウンドへ。一回には二死一、三塁の好機で打席に立ったが、内野ゴロに打ち取られた。

 1点を奪い、同点に追いついた九回にも二死二塁で内野フライを打ち上げてしまう。

 試合後、雄太さんは「よく声を出し、チームを盛り上げてくれた」と弟をねぎらった。倉持選手は「悔いが残った」と涙を流したものの、最後は「野球で学んだことは、今後の人生にとって一生の宝」と力強い口調だった。

 

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