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【第91回全国高校野球選手権大会(2009)・茨城】

<熱球譜>『打倒私立』の思い後輩へ 牛久 中川貴昭投手(3年)

2009年7月26日

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 「兄貴の借りを返し、強い私立を倒す」。そんな思いを胸に秘め、約2年半前、元エースで兄の勇樹さん(21)と同じ牛久に入学した。同時期に林健一郎監督(34)が赴任。「いいのが入ってきたな」。ここから、中川投手の高校野球が始まった。

 エースで主将で4番。今大会屈指の左腕と注目された。「点を取られなければ負けませんから」。強気な主将にチームもついてきた。

 だが、4回戦の土浦日大戦。立ち上がりを攻められた。「疲れはなかったが、いつもと違う感じ」。初回、スライダーを打たれ1点を失い、八回には自らのミスでさらに1点を失った。強豪私立の壁は、厚かった。

 「もっと上に行けると言われ続けてきた。できるならもう一回最初からやり直したい」。端正な顔が涙でぬれた。「兄貴にもっと高校野球を見せたかった」

 だが、悔しさと一緒に仲間への感謝の気持ちもあふれ出た。「投球に集中できるよう仲間が支えてくれた」

 試合後、一緒に戦ってきた二年生が言った。「私立に勝てるチームになりたい」。主将の思いは、しっかりと後輩の心に刻まれた。 (中津芳子)

 

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