東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 高校野球大会・首都圏 > 91回大会 > 栃木 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【第91回全国高校野球選手権大会(2009)・栃木】

<熱球譜>親子鷹の夢ついえる 青藍泰斗3年 宇賀神健人主将

2009年7月26日

父親の修監督に支えられ、グラウンドを後にする宇賀神主将(右)

写真

 胸に秘めた夢があった。父の修監督を甲子園の勝利監督にすること。だが、もう少しのところでするりと逃げていった。

 父は一九九〇年夏、前身の葛生高を監督として率い甲子園に導いている。だが初戦敗退。父のリベンジを自分が助けたいとの思いで入学した。親子の情を胸にしまい、監督と主将の関係に徹して努力してきた。

 だが、思いの強さとは裏腹に大事な試合で力が出なかった。三回からマウンドに登ったが制球が乱れ、点を奪われる。六回の好機にはスクイズを外され、食らい付いたがバットが空を切った。試合終了後、応援席に一礼した瞬間、泣き崩れて動けなかった。監督に抱きかかえられるようにして、球場を後にした。

 「最高の仲間と監督と野球ができて幸せでした」。最後は笑顔だった。そんな息子を修監督は「お父さんと一緒に甲子園を目指すと言ってくれ、うれしかった。監督のせがれということでやりづらさもあったと思うが、3年間よく頑張ってくれた」と涙ながらにねぎらった。 

  (宇田薫)

 

この記事を印刷する

PR情報