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【第92回全国高校野球選手権大会(2010)・東東京】

<熱球譜>『18番の主将』 奇跡願った一発 都足立新田(3年)・磯啓介選手

2010年7月24日

都足立新田8回表2死一塁、左越え2ランを放つ磯選手=神宮第二球場で

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 手応え十分、どこまで飛ぶか。八回表2死一塁、磯啓介選手が放った一撃。二塁を回るあたりで、打球が中堅左のフェンスを越えたのが分かった。そこから本塁まではガッツポーズの連続だ。国士舘との点差は3点に縮まり、都足立新田の応援スタンドに希望を吹き込んだ。

 磯選手は四月まで主将だった。その後、チーム全員で責任感をもとうと、主将は交代制に。「でも試合中は、みんなを盛り上げるゲームキャプテンをやれ、と監督に言われた」。背番号は「18」だが、今大会は全試合で先発出場した。

 本塁打を放った直後の八回の守備では、2死から左翼線に上がった邪飛を好捕してガッツポーズ。「無失点で切り抜けたから逆転できるぞ、と思って」。5回戦では八回から4点差を追いつき、延長で勝っただけに、自信があった。

 だがミラクル再来はならず、試合終了後、磯選手らは国士舘のロッカールームに千羽鶴を届けに行った。これまでに破った各校から贈られたもので、今度は自分たちが渡す番。磯選手は国士舘の選手に向かって笑顔で言った。「絶対、甲子園に行けよ」。磯選手の公式戦初本塁打は、最後の本塁打になった。 (梅野光春)

 

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