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【第93回全国高校野球選手権大会(2011)・神奈川】

<熱球譜>投手思い懸命にリード 住吉 橋口裕次郎主将(3年)

7回表、ナインに声を掛ける橋口主将=相模原市のサーティーフォー相模原球場で

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 諸原一樹投手(三年)から腰の不調を訴えるメールを受け取ったのは、初戦の直前だった。

 四月からバッテリーを組み、何百球も受けてきた。負けん気の強い性格は知り尽くしている。「投げられる」という言葉を信じ、初戦、第2戦を乗り切ってきた。

 しかし、第3戦の相手は第3シードの平塚学園。腰への負担を減らそうと、変化球のサインを多めにしたところを狙われ、初回に3点を先制された。

 「これで野球人生は終わりじゃない。無理をして、この先、諸原が投げられなくなったら…」。迷いながらも、ストレート中心の配球に切り替えた。二回から四回まで、相手に三塁さえ踏ませない好投を見せた。

 だが中盤、球速が落ちてつかまる。五〜七回で6失点。痛み止めの注射を打ち、腰の痛みに耐えながら投げる諸原投手の球を受けるのは、好調時を知るだけにつらかった。「頑張ってくれとしか言えなかった」。声を詰まらせながら振り返った。

 7点差で迎えた七回1死走者なしの場面で打順が回ってきた。「この仲間ともっと野球をしていたくて」、いつも以上に気合を入れた。大きくほえ、相手投手をにらみつけた。しかし、無情にも、バットは空を切った。

 昨夏に続き、今年もベスト16の壁に阻まれた。「諸原は、気持ちの強い、最高の投手。バッテリーが組めてよかった」。パートナーをねぎらった。戦いの夏は終わった。 (平木友見子)

 

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