逆転を許したが、大声でチームを元気づける佐藤大貢主将
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甲子園春夏連覇をかけて挑んだ今大会。ライバルの横浜を意識するよりも、「敵はむしろ自分たち自身だ」と、重圧をはねのけようと努めてきたが、宿敵に敗れ夢はついえた。
身長182センチ、体重83キロと恵まれた体格。一年から捕手としてベンチ入りし、実戦を通して配球や試合運びを学んできた。長打力と元気の良さなどが評価されて主将になってからは、「試合中は常に明るい表情でいること」を心掛けた。
だが、この日は「力を出し切れなかった」。裏をかく相手の配球に対し、チャンスで打つことができない。守りでは、四回裏1死満塁の場面で、「スクイズで来る」と頭では分かっていたが、投手をうまくリードできず、同点にされた。「重圧を言い訳にしたくないけど…」。淡々と語っていたが、大きなプレッシャーがあったという。
一年のころから、夏の大会では対横浜戦が「最大のヤマ場」だった。2年前は5回戦で負け、昨年は決勝で快勝した。最後の夏は強い思いで臨んだが、「横浜に負けて始まり、負けて終わった3年間だった」。涙はない。
「仲間と野球ができたことを誇りに思う。横浜には甲子園の優勝旗を持って帰ってきてほしい」と悔しさをこらえて話した。 (志村彰太)
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