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【第93回全国高校野球選手権大会(2011)・埼玉】

<熱球譜>全力プレー最後まで 鈴木駿太主将・山村学園(3年)

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 九回無死一、二塁、一打サヨナラのピンチ。二塁へのけん制のカバーに入ろうとした山村学園の中堅手、鈴木駿太主将(三年)が突然、倒れ込んだ。何度も肉離れを起こしている左ふくらはぎに痛みが走った。

 運ばれた医務室でも、痛みは引かなかった。「代えないからな」。岡野泰崇監督の言葉に、「当然です」と返し、足を引きずりながらグラウンドに戻った。直後、チームはサヨナラ負けした。

 チームで唯一の三年生。入部当時は同級生が2人いたが、みな辞めた。「1人でチームを引っ張っていくことができるか悩んでいた」。スタンドから声援を送った母博子さん(47)が振り返る。

 この日の試合では死球で出塁すると、すかさず盗塁。全力疾走で内野安打とし、好機を演出した。

 最後の最後で、左ふくらはぎが悲鳴を上げた。試合終了後も動けず、仲間に背負われてグラウンドを去り、すぐに救急車で病院に運ばれた。

 「あいつは、チームに全力プレーを教えてくれた。今まで怒りまくったけど、今日の出来は百点です」。普段は厳しい岡野監督がほほ笑んだ。 (増田紗苗)

 

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