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【第93回全国高校野球選手権大会(2011)・栃木】

<ヒーロー>「外角」克服 主砲V打 篠崎裕亮選手(鹿沼2年)

鹿沼−烏山 8回表2死一塁、左中間に適時二塁打を放った篠崎選手=鹿沼球場で

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 「やっぱり、ここに投げてきたか」。1−0で迎えた八回表、2死一塁。そう思いながら、外角高めの直球を思い切りはじき返した。快音を響かせた打球は左中間を破るタイムリー二塁打。「この日のためにやってきたんだ」。待望の追加点に沸くベンチや応援スタンドをよそに、塁上で静かに喜びをかみしめた。

 大会一カ月ほど前、斎藤忠監督に「思い切りの良いバッティング」を買われ、二年生ながら主砲に抜てきされた。ただ、外角を突かれると、フライを打ち上げてしまうことが多かった。「どの投手も4番にはなかなか内角を投げてくれない」。早速、外角打ちの特訓を始めた。

 内角とは違い、外角は、打ちにいくのが早すぎるとバットの先に当たってしまう。そこで、ぎりぎりまでボールを引きつけて打つ練習に取り組んだ。チームの練習が終わると、自宅前で素振りを繰り返した。フライが上がらないよう、上からたたきつけるイメージを貫いた。

 この日六回の先制点。左翼へ放ったライナー気味の犠飛も、外角の真っすぐだった。試合後はあどけなさが残る表情で、「4番は、外角で勝負できてなんぼですから」と力強く語った。弱点を克服した、若き主砲の夏が始まった。 (石井紀代美)

 

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