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【第94回全国高校野球選手権大会(2012)・東東京】

<ヒーロー>鍛えた打 最低限16強 八木翔太郎選手(開成3年)

3回戦を突破して佐伯投手(左)と喜び合う八木選手=神宮第二球場で

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 開成野球は独特だ。

 送りバントは基本的にしない。「アウトを与えてしまうより、大量得点のビッグイニングを狙いにいく」。青木秀憲監督の考えは明快である。

 九回表1死一塁。連打で追いついた後、打席に立った。相手投手の気落ちした様子がみてとれる。「いける」。バントは頭の片隅にもなかった。内角低めをたたいた打球は左翼線に転がり、勝ち越し。自然と笑みがこぼれ、ガッツポーズが出ていた。

 他部と交代で使うため、平日のグラウンド練習は週1回しかない。大半を打撃にあてる。結局点を取らなければ勝利はない。好投手相手には守備を鍛えても勝てないからだ。「練習環境から導いたことですが、理にかなっていると思います」。ただ、限られた練習時間で打てる球数は限られる。「一球一球考えながら振っています」。それが土壇場で生きた。

 15安打しながら5点の結果に「ふがいない」と反省の弁が出るものの、「打の開成」のスタイルはこの日も貫いた。「少ない練習でもしっかり渡り合うのがうちのプライドですから」と胸を張る。

 屈指の進学校でもある開成の過去最高は7年前のベスト16だ。この「最低限の目標」まであと1勝。先輩の築いた伝統に挑む。 (鈴木学)

 

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