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【第94回全国高校野球選手権大会(2012)・東東京】

願い乗せた4番の一打 葛飾野3年・春原辰昭選手

9回裏都葛飾野2死一塁、右前二塁打を放った春原選手=神宮球場で

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 秋の大会は5番サード。しかし、春はベンチにも入れなかった。二月に部の決まりを破った罰だ。三、四月はチームのランニングにすら参加できなかった。

 お茶出しといったマネジャーの仕事をやり、サポートに徹した半面、自宅で走り込む。最低300本の素振りも課した。反省を態度で示すと、ようやく練習参加を認められる。

 「内野のリーダーになってほしい」。沖山敏広監督に言われた。4番も任される。チームの中心として、期待を自覚した。

 九回裏2死一塁。満を持して帝京エースの渡辺隆太郎投手が登板した。「このままでは終われない」というチームの願いを背負った打席で、追い込まれながらも右翼線に二塁打を放つ。4番の重責を果たす一打にチームも奮い立つ。優勝候補を土壇場で慌てさせた。

 試合後、親交のある帝京・金久保亮選手に「ナイスバッティング」と声をかけられた。代わりに甲子園出場の夢を託す。「帝京相手に最後にみんなで取った2点は誇りです」。その目に涙はない。 (鈴木学)

 

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