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【第95回全国高校野球選手権大会(2013)・栃木】

<熱球譜>捕手で主砲 チーム支えた笑顔 小山南・福田瑞貴選手(3年)

攻守の要として活躍した小山南の福田瑞貴選手

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 捕手で主砲。攻守にわたってチームを支えてきた大黒柱は、グラウンド上でよく笑顔を見せた。「リラックスできるし、チームが明るくなる」。ピンチに陥った投手の肩をポンとたたいてにっこり。打席に立って、にっこり。

 そんな笑顔が一変する瞬間が最終回、4点差を追う場面で訪れた。1死満塁の好機。回ってきた打順に、感極まって泣いた。「みんながつないでくれた。それがうれしくて」

 現チームになってから、なかなか勝ち星がつかなかった。全員が死に物狂いでバットを振り、チーム力を底上げした。そして今大会では「まず一勝」の目標を大きく上回り、ベスト8まで勝ち上がってきた。

 だから何としても打ちたかった。「笑顔」を思い出して、またにっこり。気持ちを切り替えてバットを振り抜いた。しかし、ボールは三塁ゴロ。そしてダブルプレー。あっけない結末だった。

 相手校の校歌を並んで聞く間、ただ一人、体を半分に折って泣き続けた。「未熟だった」。そんな思いばかりが頭をよぎった。

 応援席へのあいさつを終えると、ついにはその場に崩れ落ちた。でもまた、「みんな」が手を差し伸べた。仲間に支えられ、涙を拭きながら再び歩き出した。(内田淳二)

 

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