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【政治】

252企業型保育所、中止に 助成決定後 審査、計画ずさん

 二〇一六〜一七年度に国の助成決定を受けた企業主導型保育所のうち、約一割に上る二百五十二施設が保育事業を取りやめていたことが二十六日、内閣府の調査で分かった。子どもを受け入れる前に中止したのは二百十四施設。企業側の甘い運営計画や、助成金交付を決定する委託機関(児童育成協会)の審査のずさんさが浮かんだ。

 企業主導型保育所は待機児童対策の目玉として導入された。企業が国の助成を受けて運営する。しかし、突然の閉鎖や大幅な定員割れなどが相次ぎ、問題となっている。

 内閣府は助成が決まった二千七十九法人の二千七百三十六保育所を対象に検証。この日開かれた有識者による検討委員会に報告した。事業を取りやめた主な理由は「申請者の都合」(百十施設)、「年度内の整備が着工に至らなかった」(四十三施設)、「利用児童数を十分に確保できなかった」(三十四施設)、「土地取得・賃貸等が困難になった」(十二施設)だった。

 事業を取りやめた施設の中で、整備費を既に受け取っているなどとして助成金の返還が必要となったのは五十七施設。うち七施設は返還しておらず、応じない場合は法的手段も含めて必要な措置を講ずるとしている。一方、事業を取りやめた施設とは別に、民事再生手続きを取った施設が東京都内や川崎市、松山市に九つあった。

 また、一七年度に一年間運営していた五百一施設の利用割合は、運営開始後十二カ月目の平均で72・8%だった。検討委では利用率について「四月に全て枠が埋まってしまうと、それ以外の時期に仕事に復帰する人が入れなくなるので、一定の空き枠は必要ではないか」といった意見も出た。

<企業主導型保育所> 企業が主に従業員向けに設ける保育所。一部は地域住民も利用できる。企業が負担する「事業主拠出金」を財源に、2016年度に制度がスタートした。開設や運営基準は認可保育所よりも緩いが、認可並みの助成金を受けられるのが特徴。短期間で全国に普及し、18年3月時点で助成が決まった施設の定員は計約6万人。助成金の審査や支給を担う公益財団法人「児童育成協会」のマンパワー不足が指摘され、内閣府は3月、運営を委託する実施機関を新たに公募すると決めた。

(東京新聞)

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