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【政治】

<新型コロナ>WHO「パンデミック」表明 NY株また暴落 政府、異例の追加経済対策

 【ジュネーブ、ワシントン=共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は十一日、新型コロナウイルス感染症について「パンデミック(世界的大流行)」と表明した。感染が世界に拡大し早期終息が見通せなくなった現状を受け、各国に取り組み強化を促した。WHOのパンデミック表明は二〇〇九年の新型インフルエンザ以来で、コロナウイルスが原因の感染症に対しては初めて。

 トランプ米大統領は十一日、英国を除く欧州からの米入国を十三日から三十日間停止すると発表した。欧米間をはじめ地球規模で人の移動が急速に収縮。世界の株式市場は、十二日にニューヨークで下落率が規定を超え取引を一時停止するなど大荒れとなった。安全保障を含め、さまざまな分野への影響は必至だ。

 感染者は中国やイタリア、韓国、イランなどから他国に拡大し、世界で十二万人を超え、死者は約四千七百人に上った。テドロス氏は「今後も増えるとみられる」と予測した。一方で、感染が始まった中国の国家衛生健康委員会の報道官は十二日「中国での流行のピークは過ぎた」と明言した。

 安倍晋三首相は官邸で記者団に「国際社会と協力し対応を強める。必要な対策はちゅうちょなく決断して実行する」と述べた。

◆ポイント還元延長など

 政府は十二日、新型コロナウイルスの感染拡大による景気低迷を受け、四月に大規模な追加の緊急経済対策を取りまとめる検討に入った。小中高校の臨時休校による保護者の休業やイベント自粛で落ち込む国内消費を喚起するため、キャッシュレス決済時のポイント還元の延長・拡充や子育て世帯への現金給付が浮上している。 (川田篤志)

 複数の政府高官が明らかにした。当初予算の成立直後の四月に経済対策をまとめるのは、二〇〇八年のリーマン・ショック後の〇九年以来で極めて異例。緊急経済対策を盛り込む二〇年度補正予算案の規模は十兆円以上を想定している。

 ポイント還元は昨年十月の消費税10%への引き上げ時に導入され、対象店舗で現金を使わずクレジットカードなどで支払えば代金の5%か2%が戻る制度。参加店舗数は小規模店やコンビニなど約百五万店舗で、一月十三日までの還元額は約千七百五十億円に上る。六月末までの還元期間を延長することに加え、対象店舗を百貨店や大手量販店にも拡大する案がある。

 このほか、安倍晋三首相が要請した一斉休校で仕事を休まざるを得なくなった子育て世帯への現金給付、震災や豪雨災害への復興支援で実施した宿泊費の割引制度を全国に適用して国内観光を活性化することも検討している。訪日外国人観光客の急減に苦しむ地方の活性化策として、プレミアム商品券や地域振興券の発行も候補に挙がる。

 世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス感染症を「パンデミック(世界的大流行)」と表明し、世界経済への影響が深刻化。日経平均株価は節目の二万円台を大きく割り込む。ある政権幹部は「打てる対策は全てやらないといけない」と語った。

 与党内には「失われた消費、需要を取り戻すため消費税減税も検討対象になる」(自民党幹部)と消費税率の一時的引き下げを求める声も出始めた。ただ、政府内には「感染が終息しない限り砂漠に水をまくようで効果は薄い」(経済官庁筋)と緊急経済対策に冷ややかな見方もある。

(東京新聞)

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