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茨城ニュース

21人出馬 熱く第一声 東海第二再稼働の行方は

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 二日に公示された衆院選。県内の七つの小選挙区には自民党と共産党各七人、民主党四人、維新の党一人、無所属二人の計二十一人が立候補した。急な解散だったこともあり、候補者数は一九九六年に小選挙区比例代表並立制で実施されて以降、二〇〇三年の選挙と並んで最少。アベノミクスの評価や、日本原子力発電東海第二原発の再稼働、集団的自衛権の行使容認などが争点になりそうだ。届け出を済ませた候補者は、冷たい風が吹く師走の青空の下、第一声を響かせた。投開票日は十四日で、選挙戦は十二日間。史上初の県議選(五日告示)とのダブル選挙となる。

◆1区 

 精力的に街宣をこなした大内久美子氏(共産)。水戸駅前の第一声で「安倍政権の暴走をストップさせる」と宣言、「消費税増税は中止。東海第二原発は廃炉にし、集団的自衛権行使は認めない」と訴えた。陣営幹部は「今度は推すという声が多い」と手応えも。

 寒風吹きすさぶ水戸市の百貨店前で福島伸享氏(民主)は「北風に負けず前に進む」と第一声。アベノミクスを「日本を安く売っても、もうかるのは外国人と金持ちだけ」と批判、「若者たちが将来を見通せる社会を取り戻す。もう一度、国会へ」と頭を下げた。

 「二年前と違い、風が吹いておらず厳しい」。水戸市内での田所嘉徳氏(自民)の出陣式で、来賓の参院議員は、さらに強力な選挙運動を支援者にお願いした。田所氏は「しっかり経済対策をやり、五十年前の東京五輪のように輝ける時代を迎える」と約束した。 (林容史)

◆2区 

 県外に応援に行っていた額賀福志郎氏(自民)は、午後六時に行方市内の事務所で出陣式。支持者千人以上を前に「デフレ脱却して成長路線に乗せ、消費税を増税して社会保障の充実と財政再建をする。政治の安定なくして経済成長はない」と第一声を上げた。

 川井宏子氏(共産)は、鹿嶋市で出陣式をした後、行方市内の額賀氏の事務所近くで演説。「安倍政権の押しつけは、格差を広げたアベノミクスだけではない。海外で戦争をする国にして、非正規雇用も増やそうとしている」と政治の現状を批判した。 (宮本隆康)

◆3区

 葉梨康弘氏(自民)は、取手市内で県議六人とともに出陣式。経済指数を示し、過去の民主党政権を批判した。ダブル選挙を意識してか「地方にもアベノミクスの光を当てるため、六人とともに戦い抜く」と決意表明。街宣車で守谷市など都市部に向かった。

 小林恭子氏(共産)は、牛久市内の選挙事務所前で出発式を済ませ、取手市内で第一声。「地方創生というが、商店街も農村も疲弊しきっている」と自民党を批判した。消費税10%へのアップ阻止、TPP反対、東海第二原発再稼働反対を強く主張した。

 石井章氏(維新)は午前中、街宣車で取手市内を遊説。市内での出陣式では相次いだ閣僚の不祥事に触れ、「今だけ、金だけ、自分だけ。これを変えなければ」と自民党政治を批判、「議員定数削減など、身を切る改革ができるのは維新の党だけ」と訴えた。 (坂入基之)

◆4区

 高野守氏(民主)は那珂市内での出陣式後、午前十一時からJR勝田駅前で演説した。「アベノミクスで国民生活は苦しくなった。私は安倍政権をおかしいと思う声の受け皿となり、事実上の野党統一候補として責任を果たす」とマイクを握る手に力を込めた。

 「安倍政権の二年間は暴走に次ぐ暴走だった。何としても国政を変える」。堀江鶴治氏(共産)は、ひたちなか市の事務所で午前十時すぎに第一声。集まった支持者に「わずか十二日間の選挙戦。皆さんからも訴えていただきたい」と協力を呼び掛けた。

 梶山弘志氏(自民)は選挙区の各市で計四度の出陣式を実施。午後二時から始まった那珂市での出陣式では、安倍政権の経済政策で県北地域の需要を高めると説明し、「地方のやる気を起こすためにお手伝いする。これがアベノミクスなんです」と訴えた。

 木村隆氏(無所属)も出馬している。 (妹尾聡太)

◆5区 

 福田明氏(共産)は日立、高萩、北茨城の三市を回った。高萩市の街頭では「安倍暴走政治を止める絶好のチャンス。消費増税、アベノミクス、集団的自衛権の行使、原発再稼働などを全部やめさせよう」と呼び掛けた。

 「アベノミクスを県北に届けることが私の務めです」。石川昭政氏(自民)は日立市内のホテルで開いた出陣式で約七百人を前にアピール。「そのためには5区で一番で当選したい。力を貸してください」と頭を下げた。

 大畠章宏氏(民主)はJR日立駅前で第一声。約三百人が聞き入った。日立市内のスーパー前では「雇用の安定なしに暮らしの安定はない。労働行政を改悪する安倍さんの強引な政治を変えるために一票を投じて」と訴えた。 (成田陽子)

◆6区 

 井上圭一氏(共産)は、つくば市の大型商業施設前で街頭演説し、「元自衛官として、平和を脅かす集団的自衛権には断固反対」と強調した。その上で、「行使容認を閣議決定する時点で、国民の信を問うために解散するべきではなかったか」と自公政権を批判した。

 「一番この地域で役に立つと自負している。気力も体力も充実している」。つくば市内のホテルでの出陣式に臨んだ丹羽雄哉氏(自民)はやる気満々。アベノミクスの成果に触れ、「すべての国民が景気回復を実感できる環境にする」と支持を呼び掛けた。

 青山大人氏(民主)は、地盤とする土浦市南部の民家や商店が並ぶ地域でマイクを握った。「今回の選挙は政権交代ではなく、世代交代の選挙。誰が県南地域の将来に役立つか、地域のみなさんと一緒に将来を考えていくのかを決める選挙だ」と訴えた。 (松尾博史)

◆7区 

 中村喜四郎氏(無所属)は、境町のスーパー跡地での出陣式に臨んだ。「国の財政事情は悪化し、借金は一人当たり八百万円にも上る。社会保障費が増加し、税収が減っているためだ。これに歯止めを掛けなければ、財政破綻につながる」と支援者に呼び掛けた。

 常総市内で第一声のマイクを握った永岡桂子氏(自民)は、「この秋に厚生労働副大臣となり、消費者、介護、福祉の問題に取り組んできた」と実績をアピール。「これからも女性の視点で、食の安全安心のため、食料自給率のアップを図りたい」と強調した。

 白畑勇氏(共産)は古河市内の事務所前で、「安倍首相は憲法の改正を目指している。憲法九条は世界に誇れる内容。自由と平和、そして、民主主義を守ってきたのが共産党。安倍首相の暴走を止め、だれもが安心して暮らせる社会を築きたい」と力を込めた。 (原田拓哉)