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◆7区(渋谷・中野区)「民主の顔」議席守れるか

 年金問題に詳しい元厚生労働相で「民主の顔」の一人と言える前職の長妻昭さんは、前回衆院選では東京二十三区の小選挙区で唯一当選した民主の議席死守を目指す。これに対し、前回は比例復活だった自民前職の松本文明さんが、党を挙げた選挙で雪辱を期す。共産新人の太田宜興さんと次世代新人の吉田康一郎さんも支持を訴える。

 「格差の是正は将来への投資。一人ひとりの能力が発揮される環境をつくることが成長の基盤となる」。七日午後、ダウンコートを着込んだ長妻さんはJR中野駅北口でビールケースの上で声を張り上げた。

 「民主党政権の時、私を中心に年金の信頼回復を実現した」と強調。現政権を「国を一つの価値観に染め上げようとしていないか」と批判し、有権者に「政治に無関心でも、政治と無関係ではいられない。現政権に歯止めをかける力を与えて」と呼び掛けた。自転車で選挙カーを追走して、有権者と握手を重ねる。

 二〇〇九、一二年と選挙区で敗れた松本さんは長妻さんと五回目の対決となる。七日午後、中野駅北口で安倍晋三首相と一緒に演説。首相は「松本文明に力を与えて」と求めた。松本さんは「福祉は国力に応じたサービスしかできない。国力とは経済力。成長の方向にかじを切った経済の流れを止めてはいけない」と訴えた。

 舛添要一都知事も駆けつけ、「小選挙区で勝たせて」と松本さんの手を高く掲げた。陣営には八日以降も閣僚級の応援が予定されている。

 共産新人の太田さんは七日午後、JR渋谷駅ハチ公口で「(現政権になって)一番犠牲になったのは若者の未来」と演説。雇用問題や集団的自衛権の行使容認に触れて「若者を使い捨てにする政治で良いのか」と問いかけた。

 次世代新人の吉田さんも七日夕方、同じ場所でマイクを握り「争点は子どもたちを守れる国をつくるのか、今のまま守れない国を続けるのか。他党がやらない本当の改革をやらせて」と主張し、頭を下げた。(杉戸祐子)

 ◇7 区(4)渋谷・中野区

太田宜興38 党地区常任委員 共新 

長妻昭54(元)厚生労働相 民前<5>

吉田康一郎47(元)都議 次新 

松本文明65(元)総務政務官 自<前><2>

(届け出順)

◆22区(三鷹・調布・狛江・稲城市)交互に当選 し烈な戦い

 二〇〇五年と一二年の衆院選で小選挙区当選を果たした自民前職の伊藤達也さんと、〇三年と〇九年に小選挙区で当選した民主元職の山花郁夫さんが、毎回し烈な選挙を繰り広げ、交互に勝ち上がってきた選挙区。次世代新人の鹿野(かの)晃さんと共産新人の坂内淳さんも絡み、戦いに熱を帯びる。

 「地域の経済を」「地域の可能性を」…。伊藤さんは、長く取り組んできた中小企業対策とともに、地方創生などを担当する内閣府大臣補佐官として演説で「地域」という言葉を強調する。取材に対し「調布で妻とピザ店を経営し、資金繰りに苦しんだ経験が私の原点だ」と振り返る。そのうえで「地域経済を伸ばす政策を実現した。効果が出るように努力したい」と力を込める。

 山花さんは七日午前、調布市内で街頭演説に立った。「今の憲法のもとで集団的自衛権を容認することは許されない」と安倍政権の閣議決定を厳しく批判した。大学時代に人権問題に関心を持ち憲法を学んだことから、陣営は「山花にとって憲法が何より大切」と指摘。党憲法調査会事務局長代理も務める山花さんは「憲法を学べば集団的自衛権容認はありえない」と言い切る。

 次世代新人の鹿野さんは、現役の救命救急医。七日のJR三鷹駅前の街頭演説では「救急車が来るまでの処置ができずに救えないケースが多い」と例を挙げ、自動体外式除細動器(AED)の講習を「小学校から大学まで必修にしたい」と訴えた。自宅療養を望む人の訪問診療も実践。「高齢者と家族がともに満足できる医療を拡充する」と訴えた。

 共産新人の坂内さんは七日、調布市内の演説で「若者に対し、被ばく者に体験を話していただく会の手伝いを十五年続けました」と語りかけた。「被ばく者は『同じ経験をもうさせたくない』と家族にも話さなかった話を紹介してくれた」と強調。「それなのに安倍内閣は憲法を変えて日本が戦争できる国にしようとしている」と批判した。(竹島勇)

 ◇22 区(4)三鷹・調布・狛江・稲城市

山花郁夫47 (元)法務副大臣   民元<3>

伊藤達也53 (元)金融担当相   自前<6>

坂内淳53 党地区副委員長  共新 

鹿野晃41 医師       次新 

 (届け出順)