【ニューヨーク=杉藤貴浩】ブラジルのボルソナロ前大統領支持者による連邦議会などへの襲撃を受け、バイデン米大統領は9日、ブラジルのルラ大統領と電話協議し、ルラ氏の大統領選勝利とブラジルの民主主義への支持を表明した。2月上旬に米国で両首脳が会談することでも一致した。ブラジルでは襲撃から一夜明け、拘束者が計1500人に上るなど異常事態が続いた。
電話協議でバイデン氏は、ブラジルの民主主義体制と平和的な権力移行に対する攻撃を非難。気候変動や経済、安全保障などでルラ氏と緊密に協力する方針を確認し、同氏をワシントンに招いた。
また、バイデン氏とメキシコのロペスオブラドール大統領、カナダのトルドー首相は9日、共同声明を発表し、「われわれはルラ氏とともに各国や西半球などのために働くのを楽しみにしている」と強調。襲撃参加者が主張するブラジル大統領選の不正を否定し、ルラ氏の正当性を擁護した。
ロイター通信によると、南米チリのボリッチ大統領とコロンビアのペトロ大統領も9日、襲撃への非難とルラ氏支持を表明。ボリッチ氏は「われわれの地域は明確な立場をとらなければならない」として、米州機構(OAS)の臨時会合を開いて襲撃事件を協議するよう訴えた。
一方、ブラジルメディアなどによると、襲撃が起きた首都ブラジリアでは、ボルソナロ氏支持者が大統領選結果への抗議活動の拠点としてきたキャンプを治安部隊が撤去。尋問のために約1200人が拘束され、襲撃当日と合わせた拘束者は約1500人となった。司法当局は、襲撃参加者の移動を資金面で支援した人物などの特定を進めている。
襲撃は8日、ブラジリア中心部に集まった数千人のボルソナロ氏支持者が暴徒化し、議会や大統領府、最高裁に乱入。建物の一部を破壊するなどした。
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