<Q&A>夏の高校野球にも警鐘 専門家に聞く、スポーツ熱中症を防ぐには? 体を鍛えていても起こるの?

2023年8月19日 06時00分 有料会員限定記事
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松本孝朗教授=中京大提供

 最高気温35度以上の猛暑日が続く今夏。総務省消防庁によると今月7~13日に熱中症で搬送された人は7266人(速報値)で、昨年同期比で851人増えた。危険な暑さの中、夏のスポーツを安全に楽しむにはどうすればいいのか。熱中症に詳しい中京大学スポーツ科学部の松本孝朗教授に聞いた。(渡辺陽太郎)

◆暑さ指数を基に活動メニューを決めて

 ―熱中症は体を鍛えていても起こるのか。
 起こる。トレーナーさんから「重症化しない体をつくりたい」と相談されることがあるが、そんなことはできない。五輪選手でも対応を間違えれば命を落としかねない。
 ―安全にスポーツをするためにはどうすればいいか。
 まず、活動場所の暑さ指数(WBGT)を測ってほしい。測定器は安い機種なら3000円ほど。測定後は日本スポーツ協会(JSPO)の「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」を参考に、その日のメニューを考える。対策せず活動すれば事故が起きてしまう。WBGT31以上では運動は「原則中止」だ。

 暑さ指数(WBGT) 気温だけでなく湿度なども合わせた「暑さ」の指標。熱中症予防のため1954年に米国で提案された。英語のWet‐Bulb Globe Temperatureの略でWBGTとも表記される。単位は気温と同じ「度」。公益財団法人日本スポーツ協会は、危険性を5段階で示す「熱中症予防のための運動指針」を公表しており、暑さ指数31以上「運動は原則中止」▽28以上「厳重警戒(激しい運動は中止)」▽25以上「警戒(積極的に休憩)」▽21以上「注意(積極的に水分補給)」—などとなっている。環境省は暑さ指数が33以上と予測されると、熱中症警戒アラートを発表している。

 ―28以上の「厳重警戒」でも注意が必要。
 「厳重警戒」の段階で最も事故が起きている。熱中症の症状には疲労感や倦怠(けんたい)感、頭痛などがある。運動中に疲れるのは当たり前で、頭痛や吐き気は風邪でも...

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